閑谷学校は1670年に藩主池田光政によって日本初の「庶民のための学校」として創建され
まもなく350周年を迎えます。
「釈菜(せきさい)」は、1686年に初めて執り行われて以来(一時期)、
今日まで受け継がれてきた「最も慎ましやかで最も厳粛」な孔子を祭る儀式。
・孔子像を祭る聖廟(せいびょう)において
普段非公開の孔子像が開帳され供え物や漢詩を捧げる「大成殿の儀」
・国宝の講堂で論語を学ぶ「講堂の儀」
・供え物の食材を中心にした食べ物いただく「分胙の儀」
の3部構成で行われます。
興味深いのは、地元の和気閑谷高等学校の教職員が
古式にのっとって各々の役割を務め、
同校の生徒たちも接待係等を務めるなどして執り行うところ。
祭官やお役人やのような方々ではないんですねぇ。
明治初期に一時途絶えた釈菜を、1915年に当時の先生と生徒たちが復活させ、
以後その形態が受け継がれているらしいです。
厳粛な緊張感のなかにも、「庶民のための学校」らしさを感じる
先生・生徒たちによる清々しい雰囲気が心地よく感じられました。
聖廟(左:入口で吉備楽の演奏 右:入口から奥を見た写真)
講堂(藁で丸く編んだ座布団は座り心地が良かった 右は講座の様子)
この日は気持ちよい秋晴れ。有名な櫂の木もまもなく紅葉を迎えます!